仕事でやりたいことが見つからないのは日本人特有の考え方 海外と日本の働くことへの概念の違い




日本人は仕事に目標を求めようとし過ぎている

日本人と欧米人での仕事に対する概念の違いについて。

日本は働くために休み、欧米は休むために働く。

 

欧米は遊び・趣味、家族や友人・恋人を過ごす時間を優先しています。

日本は仕事が優先で大切な人とのコミュニケーションをおろそかにしがち。

自分が本当にしたい趣味や遊びのための時間を仕事に捧げている。

結果リタイア(定年退職)してからやっと自分の時間を作ろうとしているが遅すぎるとは思わないのだろうか。

 

仕事についての概念が欧米と比べると全く違っているんです。

 

私は美大を出たのですが、多くの芸術大学や美術大学はアーティストを育成する学校ではありません。

ただアートを学び自身の作品を作成し、特化した技術・技能を伸ばしていく。

ほとんどの美大生や芸大生にとっては就職には不向きな結果になることも多いのです。

 

自分が大学で培ってきた技術が生かせる仕事を見つけれればよいのですが、ほとんどの美大生はそんな世界を知らず何をしてよいのか分からない。

やってきたことと仕事が結びつかず”やりたいことがわからない”という考えに陥ってしまいます。

 

これはたとえ話ですが、このように学生から社会人になる時、または何年か仕事をしていたけれどその仕事や環境が合わなくて一度立ち止まってしまう人は自分に合った仕事を深く考えます。

 

やりたい仕事が元々ある人や見つかる人って割合的に見てとても少ないのです。

理由は仕事だからです。

 

自分が好き勝手出来るプライベートではなくいろんな制約があり人のため会社のため国のために働く。

他のために自をささげるよりも、自分のために何かしたい、好きな人のために何かしたいと思うのが人間なんです。



欧米と日本との働き方に対する概念の違い

欧米で仕事を選べる人たちは自分の生活とプライベートのためのお金を稼ぐために仕事をしています。

仕事はどうでもいいのかという話ではなく、ただ何のために働くのかという軸がぶれていないんです。

 

外国人も仕事でやりがいのために頑張り、名誉的な評価や地位を貪欲に求めます。

このように向上心を持った働き方に関しては日本と何ら変わりません。

会社で優秀になって結果を出したい。

 

だけど仕事は仕事、プライベートもしっかり充実させることにも重きを置くのが外国人の考えです。

自分の生き方や生活のために仕事があるのだから。

 

日本ではどうでしょう。

日本人の働き方を見ていると仕事で仕事をしっかりするために休みの日は体を休ませる。

土日は寝る日で月曜日からの仕事のためのチャージ日である。

つまり働くために休んでいる人が多いのです。

 

仕事のために休日を休む考え方や仕事優先な生き方の最悪の末路は過労死・過労自殺です。

またふとした時に

“つまらないな。

自分はこんなことをしたかったんだっけ…。”

と遊び方や息抜きの仕方がわからなくなり自仕事漬けの生活を振り返った時に生きている意味が分からなくなって嫌になってくる人は少なくありません。

 

 

また仕事を探すうえでも働くことは自分が好きなことや、やりたいことじゃないと続かないのではないか。

やりたいことじゃないと意味がないんじゃないか。

『仕事で』やりたいことって何だろう。

 

自分のやりたいことを仕事の枠内で探そうとしているためこういった迷子になってしまう。

 

仕事ではなく趣味としてやりたいことを聞かれたらどうでしょう。

軽いものでもいいんです。

少し興味あることや、暇な時にしてしまう事、またやってみたいことについてはどうでしょうか。

 

映画を見るのが好き、読書が好き、ギターを弾くのが好き、旅行に行くのが好き、カフェめぐりが好き、英会話スクールに通ってみたい。

いろいろありますよね。

 

例えば、絵をかきたい、その絵をギャラリーに出展してみたい。

そのための画材費や製作費、ギャラリーをレンタルするための費用を稼ぐために仕事をする。

これで本来十分なのです。

 

なぜ日本人はやりたい仕事を探そうとするのか

どんな人でもやりたいことが仕事にあれば飛びつきます。

しかし欧米は完全に仕事と自分がやりたいこととを分けています。

 

日本人はその分別ができていない。

 

なぜ仕事の中だけで自分がやりたいことを探そうとするのか。

 

それはやりたいことは興味があることであり好きなことにつながると思い込んでいるから。

 

好きなことに関しては人の吸収力はすさまじいものです。

もしくは突飛した能力=好きなことだから極めたとも言えます。

 

好きなことや得意なことで勝負したい活躍したいという欲求は潜在的に備わっている。

だからやりたいこと=好きなことを探そうとするのです。

 

好きなことが仕事に繋がることであればよいがそうじゃないから、やりたいことって何だろうとなるのです。

例えば友達と飲みに行くことが好きだったら仕事に結びつくのは困難です。

好きなことを仕事でしたいと思えるのは素晴らしいのですが、仕事のカテゴリーの中で明確な的もないのに何となく自分が好きなことが仕事にないかなと考えていては見つけられない。

 

結果この考え方で仕事を探すから行き詰ってしまうわけです。

 

“やりたいこと”がわからなくて悩んでいるならば”できること”を探す方がもっと枠が広がります。

 



トルコで見た5か国語以上話せるおみやげを売る青年

トルコに旅行へ行った時に宝石や絨毯、ランプなどが売っている観光客のためのお土産が売っている建物に連れて行ってもらいました。

そこで宝石の売り場にいたトルコ人は相手がイタリア人だと分かるとイタリア語を話し、日本人だと分かると日本語、オーストラリア人だと分かると英語になっていてその場にいた外国人観光客の母国語にすぐに変換していました。

 

このトルコ人の能力と仕事の地位のバランスを考えると、こんなに語学に対する知識と能力があるのに物売りなんだと感じはしないでしょうか。

 

日本だったら本当に重宝される人材。

このトルコ人の日本語は流暢なものでしたが、ほかの言語はもしかしたらそこまで流暢ではなく片言レベルかもしれない。

しかし商品を説明して、外国人のお客の話を聞き取れて商品を売れるレベルであります。

 

こんなに多言語が操れるのに彼の仕事はおみやげ物を売る人です。

トルコは先進国ではないので仕事を選ぶというよりも身内の仕事を請け負い働いている人がほとんどです。

民間人は仕事を選ぶということがほとんどできないのです。

 

選んだわけではなく親がしているからという理由で決められた仕事を彼はできている。

多言語を話せる能力があったなら教師になったり、翻訳家になったり、外交官を目指そうと考えることもできる。

見方を変えれば選択肢が許されない国だから、他を知らないからとも捉えられるかもしれないが、多すぎる選択肢は不要なんだという事でもあるのです。

 

結局選ぶのはたった一つなのですから。

 

目の前に与えられた仕事があり、自分がそれをこなせるのであればそれをすればいい。

やりたいことよりも、このトルコ人は自分ができる仕事をしているのです。

 

とてもシンプルではありますが日本人はこの自分ができることはなんなのかと考える事を見落とし勝ちだと思います。

 

仕事は好きなものを選ぶのではなく好きになっていけばいい

日本の医学博士、解剖学者であり東京大学名誉教授の養老孟司さんが学生のために開かれた講演でこうおっしゃられていました。

 

“やりたいことを仕事で探すのは困難だ。

それなら今している(これから選ぶ)仕事を好きになれば簡単なこと。”

 

就いた仕事を好きになればいい。

人は経験をして知ってから好きか嫌いかを理解していきます。

 

勝手な想像で苦手意識を作っていたがやってみたら案外楽しかったことって何かの経験上あったりしませんでしたか?

とにかくやってみて、それが少し苦手だったとしても仕事にはいろんな工程が含まれている。

その中で自分が気に入ったものを探して取り組んでいけばいいのです。

 

漠然とした仕事に繋がる”好き”を探すよりも、手に入れた仕事の中で”好きや得意”を探す方が簡単であり、自分の可能性の新たな発見にも繋がります。

 

もしやりたいことが見つからない人はこの考え方で取り組んでいくと気持ちがスッキリするのではないでしょうか。

 

何度も言うがやりたいことがある人はほんの極わずかです。



何でもいいと思いつつ仕事を選んでいる

上記の考え方でいうと、じゃ仕事は何でもいいんじゃないかと思われそうですが、それでも仕事探すときに選んではいないでしょうか。

年間休日、給料などの待遇で選び、事務作業なのか肉体労働なのかで選び、家からの通勤を考えた近さで選び。

 

何でもいいと思いながらも、膨大にあるジャンルからひとまず自分がしてきたことに少しでも付随するもの、興味があるもの、これならできそうだと自信があるものを選んでいる。

または自分の生活スタイルに合っていて待遇がいいからという報酬面で仕事を選んでいると思います。

 

何をしたらいいのか、何ができるのか分からないと思いつつも選んでいる。

これは少しでもその仕事に興味があるからたくさんある中の仕事を選んでいるわけです。

 

その仕事にはどこかで共通点があるはずです。

報酬が同じA社とB社があったとして、どっちかに決めたい時は他の差を見つけてより自分が興味を持てる方を選んでいるはずです。

 

それが自分がしたい事と考えて強みに持っていくために考えを深める方が面接などで筋の通ったことを言えるようになってきます。

 

やりたいことが分からないと言いつつもある程度の枠決めはできているのです。

 

やりたいことが見つからない人は仕事はやりたいことじゃなくても嫌じゃなかったらそれでいいと割り切って考えると悩みが少し晴れてくると思います。